ZINE[中村紗央里]入荷しています
新潟在住の写真家 中村紗央里さんのZINE(作品集)のご紹介です。
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『note』
著者/発行:中村紗央里
サイズ:18.6 × 29.7cm /発行部数:60/頁数:26 / 52+1作品掲載
価格: 2,500円(税込)
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例えば水の音について。
雨が傘にぶつかる音、地面に跳ね返る音。ジョウロから出て鉢の土に吸い込まれる音、豪雨の翌日の川の音、凪いでいる海の音。
水の音は無限の種類がある。しかし、それらの音を呼称する言葉はほとんどない。ある現象が名付けられるためには、それが必要であると判断されなければならない。
では、判断が異なればその音には、名が与えられたのか。
― (webshop紹介ページより)
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『Looking for memories directly.』
著者/発行:中村紗央里
サイズ:257 × 182 mm/頁数:16 /発行部数:130(ナンバリング付)
価格:1,700円(税込)
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昔、私が子どもの頃の話。
ある友達は「私、あの子のこと嫌い」と言った。しかし次の日その友達は『あの子』と仲良くしていた。「なぜ?」と私が聞くと友達は怒って言った。「昨日は嫌いでも、今日は好きなの!」私にはわかならかった。
記憶はもろい。過去は特別ゆるぎやすい。出来事を記録しても記憶は簡単に上塗りされる。
また、私とあなたは一緒にいても見ているものが違う。
現実を知覚する時点で、人と違うズレや歪みがうまれてしまう。
感じているもの、みているもの、覚えているものはその時その瞬間だけの本物で、その後事実のまわりにはいくつもの層がつくられ、物語のようになっていってしまうだろう。
つまり記憶になった途端に、それは本物ではなくなってしまう。
これらはある手段を経たことにより、写真でしかみれない世界になった。止まっているこの世界でさえ、私とあなたは感じるものが違う。
だから私は記憶の中の層を自覚して、過去の事象を直接探している。
― (webshop紹介ページより)
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